ホンダCB72 レベル 1/8
ああ懐かしいCB72
HondaドリームCB72スーパースポーツは、私の大学当時の憧れのバイクでした。
'59年デビューのCB92(125cc)に続く世界グランプリ参戦の経験も踏まえた新時代の本格
スーパースポーツで、高速型180度クランクのタイプ?や中速重視の360度クランクのタイプ
?があり、テレスコピック式フォーク、スポーティな一文字ハンドル、後退気味のステップは
前後3段階にステップ位置の変更が可能など、マニア垂涎の仕掛けを持っていましたね。
さらにY部品(Honda純正レース用パーツ)も各種用意された凄いバイクでした。
私は自分で保有したことはないんですが借りもので、当時出来たばかりの第3京浜をかっとんで
いましたよ。ちなみにこの4サイクルのCB72の好敵手が2サイクルのYAMAHA YDS1でした。
レベルのこのキットは、1960年代に輸出型をベースに作られた相当初期もの。
当時のレベル・スタンダードの仕上がりで、非常に素晴らしいキットです。
レストア前の状態
このCB72は以前何度か
作りかけたことがあります。
その途中もの(写真右)と
数年前オークションで手に
入れた半完成のもの
(写真左)を修理して
ちっとは見られるやつに
仕上げようというのが
今回のテーマ。
ご覧の通りデッサンはとても
いいのでエンジン廻りを
何とかすれば結構良くなる
のではと思っています。

最初の修理過程  2003年5月19日
エンジン・フィンを作る
CB72のエンジンは、例の神社仏閣型 C70に端を発する初期の
ホンダの特徴的エンジンなのですが、フィンが細かく実に複雑
な形状をしています。
このレベルを始め、リンドバーグもグンゼ(クレオス)もCB72の
モデルで、このエンジンがそれらしく出来ているものは一つも
ないというのもよく判るような複雑さです。
いっそエレールのラベルダ750の組立式フィンを参考にと思い
ましたが、これもよく見るとサイズも形状も少しずつ違いまして
諦めざるを得ませんでした。
仕方なく、例によって図面を引いてフィン作りの開始です。
どうやら図面は引けましたが、なかなか上手く造形できません。
あちこち修正しながら、なんとかそれらしく作っていきます。
アルミ板はフィン部分が0.3mm、中が0.5mm厚を使用して
います。
エンジンの完成
フィンを組み上げて
形を整えた後
一部のパーツをプラ・パーツ
から移植して
シリンダー・ブロックと
ヘッド部分の完成です。
頑張って非常によくできた
と思う反面
どうも微妙に形が違う
ような気もします。

今回は思い切り
中古車風に作る予定
ですので、この時点から
既に相当な汚しを
かけています。
クランクケースの完成←
ケースもボルト類を
パイプで埋め直すこと。
カバー類をアルミにする
などして質感を高めます。
当然汚しもかけます。


エンジンの完成↓
エンジン・ブロックと
ケースを接着して
キャブを付けてみました。
一応エンジンの完成です。
フレームへ搭載
出来上がったエンジンをフレームに
搭載します。
このレベルキットは
パッケージにある通り赤いCBですが
私のCBのイメージは
やはり当時の最もポピュラーだった
黒と銀色ですので
その仕上げにしてやりましょう。

それにしても
シングルのダイヤモンド・フレームの
華奢なこと。
当時の設計思想は
フレームは適度なしなりがあった方が
いい というものらしいですが
今のガッチリしたフレームとは
大違いですね。

今回はここまでです。
ではまた次回・・・・
第2回目の修理過程  2003年7月23日
ご無沙汰しております。
主に私用の方が忙しくてCB72もなかなか進みません。
マッド・スギタ氏の凄いヴィンセントの写真を大量に見たせいもあるのでしょうか、いささか模型作りもゲンナリしてしまいまして、
唯でさえ遅い腕が全く止まっているようですが、作りかけはやはり完成させてナンボですから、頑張って完成させてやらないと
いけません。ではボチボチ進めましょう。
リア・ショックアブソーバを作る 
手抜き・ムード派の私ですから 
作らないで済むなら 
できるだけ 
パーツをそのまま使いたいんですが 
このリア・ショックはいけませんねえ。
パーツの合わせがずれている上に 
貼り合わせのラインが 
上手く消せそうもありません。

仕方なく 
アルミから挽き物を削りだします。
左の写真はその削りだしパーツですが 
「あらら ブラケットがないわ」 
ということで再チャレンジ。
なんとか見られるものができました。

旋盤はこんなとき本当に便利なんですが 
同じものを2個作るのは 
結構面倒です。
チェーンの組み立て 
チェーンもどうにも使えないパーツの
一つです。
WEB仲間のAKIRAさんは一齣ずつ分解
穴空け・組み立て、なんて恐ろしいことを
やってますが、私はそんな技術も腕も
根気もありませんからプロターの社外
パーツの組立式チェーンを利用すること
にしました。
1/9用のはずなんですが、1/8でも結構
大きくて見映えしますねえ。(笑)
スポーク張りとブレーキ・パネル 
いつもの通りのスポーク張りです。真鍮パイプをニップルに志賀昆虫のNO.4をスポークに。しかしCB72は36本スポークだった
んですね。40本だとばかり思ってました。ついでに前後のブレーキパネルにアルミ箔を貼って金属風に仕上げます。
手抜きのFフォーク
フロントフォークは
昔の典型的なテレスコピック型です。
摺動部のクロームメッキが 前景を 
引き締めていますので 
手抜きでこの部分だけ アルミパイプを 
少し削って嵌め込んでやります。
ほら、結構見映えがよくなりましたよ。
精度は悪いですが 後でどうせ錆だらけに 
なりますから こんなもんで充分です。
感激のメタル・パーツ
トップブリッジは ZIPP齋藤氏に 
キャストをお願いした 
メタルパーツの一つ。
素晴らしい精度のハイ・メタルで全体が 
ぐっと引き締まります。

フレームに取り付けて見ると 
なかなかいい感じですよ。
なにか出来上がったような気になりますね。
感激のメタル・パーツ2
ブレーキとギアのパーツもZIPP氏の作品。
CB72はこの部分がバックステップにできる
など相当複雑な形状をしていまして、やはり
見せ場の一つです。
プラのメッキではどんなに上手く塗装しても
こんな雰囲気は なかなか出てくれませんが
ハイ・メタルはそれこそ金属の質感たっぷりで
こんなに汚してしまうのが勿体ないようです。
マフラーの半分自作 
数年このマフラーをホンダの関連会社が 
再生産して売りだしたのが話題になりましたね。
いわゆる最中張り合わせのマフラーですが 
結構複雑な形状で自作には向きません。
上手くしたことにレベルのこのパーツは 
とてもよく出来ていますので、これはそっくり 
プラ製を利用することにしました。
エクゾーストパイプは張り合わせで 
これはちょっと使えませんので 
この部分だけアルミ5mm棒を曲げて私用します。
右写真は錆の浮いた状態のマフラーに 
まだ塗装していないアルミ棒です。
こんなに錆びるか?
エクゾースト・パイプと
マフラーを繋いで思い切って
錆だらけにします。
いま手に入る資料は昔の
きれいな写真か、レストア
されたピカピカのもの
ばかりで、実際に使い古され
た中古車は実車でも写真でも
見ることはできません。
そんな訳でちょっと錆びすぎちゃったかなあと疑問を
抱きつつも筆は止まらず
ああ、ついにこんなに汚く
なっちまったア、と喜んでいるちょっと変態な私を発見する
のでした。

疑問を抱きつつ次回へ。
乞御期待。

第3回目の修理過程  2003年8月20日
デカールを作る
この時代のデカールはまず使えません。
古くてもよいものなら何とか補修ニスで使いますが
このCB72のは、荒っぽい、印刷精度が悪い、サイズが違うなど
欠点が多いため、すっぱりと使用を諦め自作します。
資料を見ながらマックのイラストレータで、メーターと
ホンダの羽マークを書き起こします。
これは相当大変でした。
仕事中サボってやってるからね。(笑)
データをアルプス・プリンタで出力しましてこんな状態。
なんとか見られるものができました。

タンクマークとして貼り付けたのが下の写真です。

ライト・ハウジング
ライトは市販車の目玉で非常に大切です。
ここが上手くいかないとどうにも絵にならない。
このキットは結構よく出来ているんですが欲を言えば
リムの格好が悪いので旋盤で挽きだしてやりました。
左ができあがったものですね。

下の写真は、組み込んで、先程作ったメーターデカールを
埋め込んだもの。
ちょっとメーターリムの厚さが足りなかったなあ。
フロント・フォークの完成
フェンダーはキットのまま。初期型実車はアルミです。
ステーだけをアルミパイプで作りました。実車は鉄ですのでステー
だけ錆びるんです。
複雑な2リーディング・シューのブレーキは例のZIPP齋藤氏の
メタルキャストです。
アッセンブル
フレームとでき上がった
フロントフォークを組み
合わせると全体像が見えて
きますね。
デッサンの感じもバランス
もなかなかよろしいように
見えます。
こんなキットが1960年代
に作られていたんですから
見事なもんです。

トライアンフタイガー100
の再販には驚きましたが、
このキットも再販
されるのかしら。
このSUPER HAWKの
シリーズは4作ありますが
このノーマルタイプと
スクランブラーのCL
タイプは結構いいと
思います。
横から見ると
見た目ですがエンジンの
前傾が少し足りないよう
にも思えます。
あとマフラーのテールが
もう少し持ち上がった方が
いい感じです。

このアッセンブルまでで
意外と苦労したのが、初期
型ホンダの特徴である
グレーのパイピンング。
日頃からさまざまな口径の
ビニールチューブは
ストックしてあるんですが
黒と透明、あとはメタル・
メッシュと赤ぐらいで、さす
がにグレーはありません。
福岡の柴田さんに教えを
乞うたりして東急ハンズや
秋葉原を探し、やっと太細
2種を手に入れました。
シートの加工
シートは裾回しのメタル・リムも
タンデム・ホルダーのベルトも赤プラスチックの一体成型。
リムとベルトを削り取ってみると新車の
ノッペリした嫌な形です。
中古車はあんこがへたる感じを出さないとね。
とライター炙って真ん中をへこませます。
崩れた形状をパテで整形。
革を貼るならこれで充分なのですが、実車がビニールですから
革貼りってえのも感じが出ない。
塗装で仕上げようともう少し修正します。

真ん中の写真は裾のリムを貼り付けて
タンデム用のベルトを鉛板で作ったところ。

そして下2枚の写真が、半艶で塗装して
ホンダのデカールを貼ったところ。
勿論このデカールもありませんから自作です。
製作報告はこれで終わりです。
最終的に組み上げて全体を汚して完成です。
あとパーツはないですがバックミラーも付けてやりたいですね。
そんな訳で後は完成後の写真でご覧ください。
2003年8月26日に完成しました。
GARAGE1に収納済。