当ガレージ・コレクションから、こいつは珍品だと思うキットをご紹介します。
あくまでもオーナーの個人的思い入れですので、解説の不備や誤りはご容赦ください。
PEASHOOTER by Swash design
Triumph 3HW
Triumph 3H
スケール 1/35
価格:3HW (軍用)8,000円 3H(民間) 7,500円
驚いた精密感。
このHPでもリンクしているSwash designという会社が
「PEASHOOTER」というブランドで1/35のバイク模型を計画
していることは皆さん先刻ご承知かもしれません。
その新製品トライアンフ3H(民間型)と3HW(軍用型)が遂に
発売されたんです。
レアキットとして取り上げるのはちょっと違うかな?とも思い
ますが、生産数両型合わせて僅か200台(私3台買いましたから
あと197台!!)ですから、いくら少ないオートバイ模型ファン数と
いったって絶対的に少ない。
レアであることは間違いないでしょう。
(「売れたら追加しますよ」といってますが怪しいな)
この出来が素晴らしい。
感激しましたので、ここでご紹介します。
どんな会社だ。
まずこのSwash designという会社が曲者。みんなその道で喰っているプロが3人で始めた会社で、その内2人は私の交遊録
にも紹介しているZipp齋藤マサヤ氏(フィギュア造形プロ)、Flavor和田隆良氏(プロイラストレーター)、もう一人はGullこと
志渡勉氏(プロダクト・デザイナー)という 知る人ぞ知る凄い顔触れなんですねえ。
このクソ忙しい3人が集まってバイク模型作ろうなんて発想ですから、相当凄いものが「いつかは?・・・その内?」出来る
だろうとは思ってました。それがまあ案外早く・・・、しかもこんな凄い出来で・・・。いやあ感激ですね。
PEASHOOTER
ってえのは豆鉄砲という意味なんだそうです。小さなキットで何かぴったりのネーミングですね。
この後も「豆鉄砲」連発の期待が高まりますね。次回作構想も着々進んでいるようです。
買って損は絶対ない。
まずパッケージがいい。
パッケージってえのは案外大切で、よいモノはそれだけで所有欲が湧きます。
まさにこれはそんな逸品。
イラストは有名な和田画伯ですから当然ですが
品のよい白箱に清潔なレイアウトの包装ラベルで、一遍に気に入りましたよ。
このトラの3H、3HWは
イタリーのESCI(いまイタレリ)から1/9が発売されていましたが
その大きなパッケージより遥かに魅力的です。
中味も相当に凄い。
説明書も懇切丁寧。見ているだけで作れそうな気がします。
そんじゅそこらのレジン・キットとは訳が違います。
(エーこの作図も和田画伯作成ですかい?)
またエッチングは素晴らしい。
どこかのステンレス・エッチングと違って上質の真鍮だそうですから
曲げ加工や半田付けの容易さは判ります。
それに民間型はニッケル・メッキが!
なんとこれは御大 野村勲氏の全面(無償!)協力によるものだそうで
それだけでも価値がありますなあ。
メタルパーツは、「とことん拘った」と彼らが自負する通り、本当に素晴らしい状態。
プロメーカーとしては当然なのでしょうが、バリもズレもなく
僅かなパーティング・ラインを消すだけで組み上げられそうです。
ハイメタルですから民間型の金属表現は磨き上げるだけで見事に仕上がるそうです。
「某社製1/12のメタルとは素材の質が全然違います」とのコメントでした。
とにかく凄い、素晴らしいの連発です。
私も、自分の作れるスケールではありませんが作りたくなりました。
(ゴッドハンドSUGITA氏が凄いの作りそうですから止めときますがね)
民間型は数少ないぞ。
彼らがこれを1/35スケールに決めた背景は
軍用車輛ファンの大きな購買力を期待してとのことです。
勿論バイク模型ファンよりも軍用モデラーの方が多いに決まってます。
従って内訳は知りませんが、総数200台のうち民間型は相当少ない筈です。
このHPを見ておられる方はどちらかというとバイクモデラーでしょうから
民間型を手に入れられるなら、お早めに申し込まれたほうが絶対によろしい。
[予言通り、民間型は3月7日に売り切れてしまったそうです]
(エッシーの1/9キットにも付いていない)タンク上の計器盤や
野村工場でメッキされたエッチング・パーツなどは民間型だけで
軍用モデルでは付いていないので、絶対お得です。(値段も500円安いぞ)
(変なこと教えないでよ、と彼らから文句を言われそうですが (笑))
こんなサイズです。私のような大きいスケール専門のモデラーは
最初、あまりにも箱が小さいので驚きました。
中味は丁寧に小分けされたパーツがぞろぞろ出てきます。
左上が野村御大協力のメッキされたエッチング・パーツ(民間型)。
メーカー3名の完成見本写真。
2月23日に有名なワンフェスがあってその出品のために作ったという彼ら3名の見本作品を紹介しましょう。
ZIPP齋藤さんから写真に付いてきたコメントでは「パーツの上がりがギリギリだったため、1〜2日で作った」そうです。その割には凄く
よく出来ていますね。キットの素性がいいんだな、きっと。(笑)
素組とミリタリーそしてフィギュアはZIPP齋藤さん作品。フィギュア原型も勿論ZIPP作です。
ハンドルにさりげなく置いた手袋までパーツ化するなんて演出は、さすがにミリタリー・フィギュア・プロフェッショナルです。
キット指定のマルーンに仕上げた2台はFLAVOR和田さん作品。こんな小ささでも汚し技法を使って雰囲気出してます。
ブラック仕上げはGULL志渡さん。渋くていいですね。メタル磨き出しのタンクやエンジンの金属感が小ささを感じません。
クラシック・バイク模型ファンとして
実は私とSUGITA氏は、以前このSwash design から頼まれて3Hや3HWの資料提供をしたことがあります。そんなことで、このキットの完成には
注目してましたし、こんな素晴らしい出来上がりをとても喜んでいます。
クラシック・バイク模型ファンとしても、(いささか小さいとはいえ)こういう形で新キットが登場するのは大歓迎です。
ですから興奮してこんなページ作ってますが、別に分け前貰っているわけではありませんので誤解のないように。
ここで申し込んでください。
残数が何個あるか知りませんが、ワンフェスの売上などを訊きますと
相当少なくなっていることは事実のようです。早い者勝ち状態。
こちらのHPで訊いてください。
[民間型は3月7日に売り切れ。後は軍用を改造する方法ですね]
ZIPP & FLAVOR Mail & Photo
:
彼らから、ワンフェスというお祭りで始めてメーカーとして先行販売した時の報告が来ていますので載せておきましょう。
2003年2月23日
ワンダー・フェスティバル出展にて先行発売
食玩で有名な(というより今のモデル界をリードする)海洋堂のお祭りがワンフェスです。アニメ系キャラフィギュア、ガンダムみたいなモノの
ガレージキットを個人やメーカーが出店して売ります。スケールモノが参加し出したのは割合最近みたいです。
一日で3万人ほどの来場があり、出店ブースは1,300くらいとか! 毎年2月と8月にやっています。
我々は初めてで、出展用ブースは持っていなのですが、アーマーモデリングにブースの一部を貸してもらって出品しました。
戦果としましては、前日にメンバー1人1点完成品を用意できたことが説得力になったのか、思ったより多く売れました。
純粋?なスケールモノが少ない中で、かなり頑張ったのではないでしょうか。
意外と民間タイプも売れてメンバー全員驚いています。
ディーラーや著名モデラーにはかなり評価が高く、一般開場前に購入し、中を見てさらに追加で買ったり、友達の分まで買ってくれたりしました。
中にはワンフェスには来る気が無かった人がアーマーモデリング誌で知って、わざわざ買いに来てくれたおじさんもいました(3個も!)
ちょっと疲れましたが楽しい一日でした。メンバー全員ほっとしています。
開場前の準備。徹夜で梱包したキットを手に
ハイになっているZIPP 齋藤氏。
やっと出来たんですからね。無理もない。
手に取ってみているお客様の前で不安げな
ZIPP。買ってくれるのかなあ?
隣がGull こと志渡氏。お疲れさまって様子。
TVチャンピオンで情景王として何度も
優勝したヤマタクこと山田卓司さんも気に
入ってくれた様子です。よかった。