カワサキ 500SS マッハIII KA-1 1/8 レベル&エレール
H2Rを作りたいんだが 
1/8でカワサキのエディ・ローソン車を作ってから、昔作りたいなあと憧れていたカワサキのレーサーを思い出しましたよ。
それは1970年代初期にアメリカで活躍していたH1RH2R。特に73年のデイトナから走ったH2Rが素晴らしい。
そんな訳でキットと資料をいろいろ当たったんだが、資料も少なく今一つよく判らないので、取りあえずマッハを1台作って
研究してみようというのがこの始まり。
習作として作るんだから出来るだけ手を抜いて、自作部品をなるべく作らず楽に行こうというのが趣旨だね。
キットはレベル1/8を中心に
キットは結構いろいろあるんだが、比較検討した結果、初期型を再現してるレベルの
1/8に決定。
特徴としては特徴的なエグリタンクの他に最初期の幅広いポイントカバー(当時
発売されたCB750の4気筒エンジン幅よりマッハの3気筒の方が横幅が広かった)、
跳ね上がっていないマフラーなど特徴をよく捉えている。
対してエレールは中後期のヨーロッパ輸出型でフラッシュサイドタンクであり、
ディスクブレーキやバッテリー点火の幅が狭くなったカバーなどが、初期の精悍な
イメージを変えてしまっている。
このレベルキットをベースにエレールの勝れたパーツを移植しようという安易な
進め方で行こうと思います。

しかしこのレベルのパッケージは凄いね。
小川ローザ(知らねえだろうなあ)風の女がミニスカートで跨がっている。
時代を感じるでしょう。これは当時の実車の広告写真なんだよ。

エレールのキットはMach IIIと
750 H2の2種類。
中身は基本部品は全て同じで外装
パーツやシートなど多少の変化を
付けている程度。
ナガノのキットもエレールと基本
部品は全て同じ。
こちらも外装パーツやシートを変え
タイヤを中空モノにしてある。

最初の製作過程  2004年12月〜2005年1月26日
フレームを比較する 
レベル(手前黒)とエレール(後グレー)では 
フレームが全く違うので驚きました。
アッパーフレームが前部ダウンチューブを 
抱きかかえる形のレベルに対し、エレールは 
アッパーフレームがダウンチューブの間を通る妙な形。
初期型(H1)と(H2)でフレームが変わったという記述は 
見たことがありません。と書きましたら 
AKIRAさんより 
「『別冊モーターサイクリスト』1981年2月号によると 
1973年にフレーム系を一新という記述があります。
H1Dのときです。
エレールのタンク形状、シートカウルから見て 
フレームが変更された時のものかもしれません。」 
とお知らせを戴きました。
AKIRAさん有難うございます。
しかし今回は初期型ですからレベルを採用ですね。
エンジンを比較する
エンジンはもう圧倒的にエレールの勝ちです。
レベル(写真右)は空冷フィンがゴテゴテのプラの塊に
メッキをかけた代物で全く使えません。
エレール(写真左)は例によって空冷フィンを1枚1枚
積層して組み立てる方式ですから、特にヘッドまで
フィンを切ってある2ストロークエンジンは彫りの
深いフィンが再現できます。
キャブレターもエレールのミクニは実にその特徴を
よく捉えています。
しかし左右のケーシングカバーは初期型仕様を再現
しているレベルを使わなくてはいけません。

そんな訳でクランクケースとシリンダー、キャブは
エレール。左右のケーシング・カバーはレベルという
混成エンジンを作りましょう。
エンジンを作る 
クランクケース、空冷フィンを組み立ててエンジンを作ります。
とても良い感じと思っていましたが意外やシリンダーと 
ヘッドのバランスが悪いね。
実車はもっとシリンダーが短くてヘッドが高いんですが 
ここは直しようがないから諦めます。
キャブも組み立てて ワイヤリングを施します。
凄く多くのラインがあって結構大変です。
初期型はアクセルやクラッチコードはグレーのラインを 
使用していたようです。
お椀を伏せたような特徴的なエアフィルターは初期型特有のもの。
これもサイドカバーもレベルのパーツを使用しますので 
エレールのパーツと現物合わせしないといけません。
中古風に汚し、錆を加えますが実車エンジンはアルミですので 
こんなに錆びません。
実車ファンには怒られそう。(笑) 
フロントフォーク
レベルのフォークはボトムケースが
細いので 0.3mmのプラ板を一巻き
して太さを整えます。
摺動部のパイプ部分は やはり金属で
ないとシャープさが出ませんねえ。
4mmのアルミパイプで置き換えて
やりましょう。
2mmの芯線を通して曲がりがない
ようにします。
久し振りのホイール作り 
前回はマグホイールでしたし 
その前はコスモズのホイールを 
使用していますので 
プラのホイールを作るのは 
随分久し振りです。
1.プラモデル特有のホイールです。
どうにもこのまま作るわけ 
にはいきません。
2.リムとブレーキドラムを切り 
離してメッキを落とします。
3.リムにはアルミ箔を貼り付け 
ドラムは銀塗装。
この時点から完成時を予測して 
汚しを掛けておきます。
4.いつもの通りのスポーク張り。
志賀昆虫の4番の虫ピンと 
外径1.0mmの真鍮パイプで 
組んでいきます。
どうせ汚しますから瞬間接着剤も 
気にせずドバドバ使います。
スイングアーム 
スイングアームもレベルのパーツを使用します。
左右パーツをただ接着するだけでは強度的に問題ですから、中央のプレートを
プラ板で補強します。
元々の軸受け穴が太いので2mmの金属パイプが収まるように穴を塞ぎ改めて
空けなおします。
目立つところなのでチェーンプラーをアルミ板で自作してやりましょう。
このほかダンパーの受けをシングルからダブルにするなどまだ工作は必要です。
タンクの修正 
初期型の特色であるエグリタンクは造型的に形状を把握しにくい不思議な形をしていますが、レベルのタンクは見たところなかなか
その特徴を上手く捉えているのではないかと思います。欠点は上面のガスキャップを囲むエグリ(凹み)が再現されていないこと。
この凹みは後部までなだらかに続き、ステッカーによるU字形ラインのベースとなっていますので追加工作してやりましょう。
仮組み
ある程度部品も形になって
きましたので、ここいらで
仮組みです。

フロントフォーク・ステム
を固定していませんから
キャスター角が拡がって
いますが、それでも前輪が
軽く伸びやかで、後が
寸詰まりのイメージの
マッハIIIらしさは結構
出ているなと自己満足。
いきなりウイリーして
しまう原因はここらに
ありそうです。

仮組みとはいっても私は
この時点でエンジン等は
固着してしまいます。
全部の部品を作ってから
最後に組み立てるなんて
Madや柴田さんのような
器用な真似はどうしても
できません。
固定化しつつ次の部品を
作って行くというやり方が
不器用な私には一番馴染ん
でいます。


H2Rの習作ということも
あり完成を急ぎたいところ
ですが様々些事に追われて
なかなか模型製作に取組む
時間がとれません。
次回はもう少し形になって
いることを祈りつつ。


第2回目の製作過程  2005年2月〜3月23日
チェーンを組む 
図面を引いて、前後のスプロケットを 
0.7mmアルミ板から切り出します。
チェーンは今回もプロター1/9用の 
組立式プラ・チェーンを 
利用させて頂きます。
サイズ的に1/8に最適なんです。
脆弱なので、はなから可動はあきらめ 
瞬間接着剤で固定しつつ組み立てます。
廃車寸前のバイクに相応しく、
錆びて垂れ下がった雰囲気を作ります。
← リア・ショックを作る
レベルの1/8キットには沢山弱点がありますが、その一つはリアショックがバネごと
成型されていることです。これはどうにも玩具っぽくていけません。いつも通り、アルミ
棒から上下のパーツを挽き出し、0.8mmの洋白線をコイル状に巻いて嵌め込みます。

リアフレームに装着する ↓
組み上がったチェーンと盛大に錆びたチェーン・ガード、そしてリア・ブレーキパネルを
作っておいたリア・フレームに組みつけます。
随分汚らしい後部フレームが完成しました。
フロントブレーキ・パネル
リアと同時にフロントのブレーキパネルも完成させます。
ツーリーディングのレバーはキットのパーツを少しシャープに削って
リンク・ロッドを適当な太さの洋白線で繋いだもの。
フロントもリアも、ゴムのケーブル覆いはビニール線を巻いて艶消し
黒で厚めに塗装。
スピードメーター・ケーブルの取り出し口も整形して、それらしく見える
ようにしましょう。
そしてまた盛大に汚します。
再び仮組
出来上がったパーツを組み
上げて再度仮組して見ます。
全体のバランスは良いようで
なんとなく嬉しいです。

出来上がってからでは上手く
汚せない個所がでてきますので、
既にこの時点で全体に相当な
汚しをかけています。
まだマフラーがないので何となく
間が抜けた感じがします。
バイクってえのは実車もそう
ですが模型も全体のバランス感
が大切ですねえ。
シートを改造する ↓
マッハのシートはリアフレームの
上に乗る細いものですがレベルの
はフレームを跨ぐほど幅が広く雰
囲気が出ません。リアフレームの
幅に合わせて縮めます。それと
中古車ですから、シートのへたり
や凸凹も表現してやらないといけ
ませんので上面をライターで盛大
に炙り、変形させます。
変形しすぎた部分をパテで修正し
それらしい形に整形。
最後は、革を貼ってパイピングに
ビニールパイプを周囲に巻きます。
艶消し黒を厚めに吹き布で磨いて
ビニール風に仕上げ、裾飾りを1
mmの洋白線で作って完成です。
マフラーを仕上げる 
レベルのマフラーは跳ね上がりのない初期型のものを非常にそれらしく表現しています。
フレームとのフィッティングもピッタリで、直すところはありません。
しかし残念なことに左右の2枚合せで、実車にはない繋ぎ目が上面に出てきてしまいます。
エクゾースト・パイプも同じです。
実車が普通の鉄板にメッキなら錆が出ますから塗装で誤魔化せるのですが、あいにくステンレスで 
殆ど錆は出ません。仕方なくエクソーストは5mmのパイプを曲げ、マフラー部分はアルミ箔を 
貼り込み、磨きだしてそれらしく仕上げることにします。
右写真の金具はマフラー内部のバッフル引き抜き用リングです。
キットのマフラーはガラン胴の筒抜けですので、こんなパーツを作って実車風にね。

サイドカバーの修正
サイドカバーは右側がオイルタンク、左側は工具入れになっているようです。
これも微妙なカーブを描いた不思議な立体形ですが、エグリ・タンクとともに
マッハIIIのイメージを決める大切なポイントです。
レベルのものは平べったく、天地が足りませんので中央部分でカットし、プラ板で
3mm程高さを増してやります。
ぐっとボリュームが出てよくなったなあ、と自己満足。
一文字ハンドルを作る
マッハはストレートな一文字ハンドルがイメージですが、なぜかレベルのパーツはアップ・ハンドルが入っています。
左右のグリップとレバー部分を切り取り、3mmのアルミ棒を曲げたハンドルバーと繋ぎます。少々ディティールアップを施して完成です。
メーター類
キットのケーシングをベースにアルミ板を
リボン状に巻いてクロームの縁を表現します。
ペーターパネルは今回は描き起さず真上から
撮った実車のメーター写真を縮小して貼り
付けています。
ええ勿論手抜きです。
タンクとサイドカバー
整形したタンクとサイド
カバーをサフェーサーで
仕上げ色を塗ります。
今回は派手な赤タンクに
しましたよ。
デカールを作る
タンクのストライプや
KAWASAKIの文字、サイド
カバーのマークなどを描き
起してデカールを印刷します。
最近、アルプスMD5500が
不調でベタ面に筋が入って
しまいます。
今回は大きなベタ面がありま
せんので、何とか見られる
ものが出来ました。
サイドのメタル・バッヂ作り
左のサイドカバー・パーツにはMACH III 500というマークが彫刻されていますが、実車では当然
メタルの別部品です。これをデブコンで鋳造して遊んでみましょう。
整形樹脂の「型取り君」を熱してパーツ状態で押し付け簡単な雌型を作りそれに2液式のデブコンを
練って押さえ込むだけ。硬化したら剥がして周りを整形して出来上がりです。
こんな大スケールだとメタルックを貼るより簡単で雰囲気がでます。
今回はここまで
H2Rの習作で簡単に作ろうと思っていましたが、なんだ
かんだと気になるところが出てきて、やはりいろいろ修正
したり自作したりという結果になってしまいました。
子供の時のようにキットをストレートに組み上げて楽しむ
なんてことは、もう出来ないのでしょうね。
満足できる作品が作れるという嬉しさと、たかが模型なのに
手間ばかりかかって、という面倒臭さが混在した不思議な
趣味気分です。

後は出来上がったパーツを組み上げるだけと思っていましたが
まだウインカーとバックミラー作りが残っていました。
レベルはパーツすらなく、エレールは後期型なので形が全く異り
自作せざるを得ません。
完成アップはもう少しお待ち下さい。

第3回目の製作過程  2005年3月30日
マフラーを組み上げる
アルミ箔を巻いて作っておいたマフラーを汚しに汚してからエンジンとフレームに組み上げます。
有難いことにこのマフラーに関してはレベルのパーツの合いはピッタリで妙な加工は必要なく変則3本マフラーががっちり
組み上がります。後から見た姿もいいですね。消音バッフルも(ちょっと歪んでますが)それらしく見えるでしょ。
最後の仮組
仮組ったって私のは
組立途中ってえだけの
話しでこの状態でかなり
ガッチリ固定されています。
また部品だけバラバラに
戻してやり直しなんて
MADのような器用な真似は
できません。
なんていいながら最後の
確認をしましょう。

バランスもいいようですし
それぞれのパーツが収まる
ところに収まっています。
配線も済ませましたし、
後はタンクとシート、そして
サイドカバーを装着すれば
完成のようですが・・・・

前回もいいましたように
市販車にはウインカーと
バックミラーが必要なん
ですね。
レベルキットにはバック
ミラーのパーツがありました
がとても使えません。
ということで自作決定です。

ああ面倒くさい。
市販車はだから嫌ですねえ。


ウインカーを作る 
ハザード・ランプですな。
初期型は卵形のスマートなものです。
ハウジングは8mmのアルミ棒から挽き出し 
ガラスは透明アクリルを削ります。
本来は中側が彫刻されているのですが 
整形が難しいので、外側を削って 
それらしくね。
オレンジ色はタミヤエナメルの 
クリアオレンジです。
バックミラーを作る
0.8mmの洋白線をミラーサイズに丸めて
0.1mmの洋白板にハンダ付けし
周囲を切り鏡面を作ります。
背中は0.7mmのアルミ板を丸くカット。
ステムは1mmの洋白線です。
ステムホルダーを作って背面に
取り付け、鏡面と合わせて整形します。

そんな訳で、これらを取り付けて完成です。
2005年3月30日完成済み
Garage1に収納しました。